2012年05月21日のつぶやき
2012.05.22 Tuesday | by chusyoblog
抽象塾のブログ 栃木県大田原市 野崎駅徒歩5分抽象塾は大田原市野崎駅徒歩5分にある小中学生向けの学習塾です。
個別指導の授業を行っています。 |
お尋ねです。子供は現在6年生です。
来年、矢板東中学校受験を考えていますが、
転勤族のため急に志望校をかえて、
途中から別の県の中高一貫校を受験するというのは、
対策的に大丈夫でしょうか?
まだ、はっきり受験も決断できず塾選びも進展しません。
毎週のように学校を訪ね、たくさんの授業を見ています。そして、先生方から授業への想いを聞いています。
小学生から高校生、そして、先生や保護者のかたに役立つ教育番組を制作するためです。そのなかで、「こんな先生に教えてほしい」と思った先生方のことを書かせていただきます。
前回に引き続き、東京都の小学校で教え、さまざまな先駆的な授業を開発し、現在は、全国各地の学校で模範授業をしているLa先生について書かせていただきます。紹介するのは、小学6年生の社会科、歴史の授業です。
初めて出会った子どもたちを45分で「歴史を大好き!」にさせてしまいます。
「不思議な発見があった!」「奥が深くておもしろかった!」……そして、たくさんの笑顔。これは、授業後の子どもたちの感想と様子です。
こんな風になる授業を受けられるのなら、学校に行くのが本当に楽しくなると感じました。
この授業は、江戸時代の単元に入り、参勤交代を習った後に行われました。
La先生はまず、資料を基にご自身で描いた大名行列の絵を黒板に貼ります。そして「この絵について、疑問を出してみよう!」と投げかけます。この質問の妙は、誤答がないことです。そう、見たもので「わからない」と思ったことを言葉にすればOKだからです。
たとえば、
・白い棒はなんですか?
・赤い傘のような棒は何?
・人は何人いますか?
・大名行列の距離はどれくらいですか?
・列の先頭に立っている2人はどんな人?
・その2人は、後ろの人と着ているものが違うのはなぜ?
・どんな大名ですか?
・この行列の季節はいつごろ?
などなど、たくさんの疑問が出されます。
どうですか? この疑問から、どんな絵が描かれているか、想像できましたでしょうか? ぜひ、想像力を働かせてください。
声が上がらなくなったのを見計らって、先生は、「この行列の季節は春なんだよね」と言うのです。
子どもたちは、全員「なぜこの絵からわかるの?」という顔をします。La先生が上手いのは、そこで、すぐ答えを伝えるのでなく、「この絵から春というのがわかるのは、なぜだと思う?」と、子どもたちが思っていることを言葉化することです。
これで、自分の課題としてはっきり位置づけられます。なぜなら、先に自分の中で立ち上がっていたものなので、与えられたものでない、強い課題となるのです。
さて、どうして季節が春とわかるのか?
「葉っぱが緑だから」「着物が薄いから」などいろいろな意見が出ますが……。
解決への糸口は、「土下座をしている人がいる」に注目することです。
この「土下座している」という状況から、この大名行列の掛け声は、「下にー下にー」だと言うことになります。
実は、この掛け声は、御三家を含め親藩のみに許されていた掛け声だそうです。
すると、この大名行列は、親藩のものであり、そこから参勤交代の時期が特定されます。そう、親藩の参勤交代は、3月に行われるのです。そこから、「春」という答えが導き出されます。
この結論に行き着くまで、持ち込んだ資料集を基に、親藩・譜代・外様の内容を押さえたり、譜代や外様の掛け声や参勤交代の時期を調べたりする活動が行われます。
ちなみに、譜代や外様の掛け声は、「かたよれ、かたよれ」といい、通行者は道端に寄ればよいそうです。そして、時期ですが、譜代は6月か8月。外様大名は4月です。
La先生が子どもたちに身につけてほしいのは、「良質の知識」。言い換えれば「応用の効く知識」のことです。
このあと、授業は、五街道や宿場町の整備から江戸時代の仕組みにまで広がっていきました。45分、子どもたちはさまざまな角度から江戸時代を眺め、「おもしろがる心」をいっぱいにしていきました。